仕事が忙しくなり物を創る気が削がれている今日このごろ、そういう気分の時は素直に娯楽を消費すれば良い。という事で以前STEAMのセールで購入したBioshock InfiniteやDishonared(両方共にPS3版を持っていたけどPC版を買い直した)を遊んでいたのだが、ちょうどそんな時に任天堂の新規IP「スプラトゥーン」が発売された。
血と四肢が迸るゴア表現満載のシューターとは違い、そこはかとなくドリームキャスト黎明期のセガ臭ただようビジュアル、塗れば良いというシンプルなルールに新鮮味を感じて期待して、昨年のE3発表時から首を長くして待っていたんだ。発売当日、退勤後に在庫を求めて3店をハシゴするという生来から持つ諦めの悪さを遺憾なく発揮しながらソフトを手に入れ、その日からレンガと化していたWiiUに連日火が灯ることとなった。
Doom → Unreal → Unreal Tournament(無印)→ BF1942 → ゲームから離れる → PC・PS3の各種シューター(キャンペーンしか遊ばない)
会社の犬と化して暫くゲームから離れていたが、ここ5,6年の間に再びシューターを遊びはじめた。しかし、マルチプレイはシステムの複雑さや新参お断りの雰囲気にどこか馴染めず、Cod4 MWのマルチを少し試した程度で一切手を出せないでいたんだ。スプラトゥーンで久々にシューターマルチ参戦となる訳だが、ブランク・システムの違いが存在するのでズブの初心者同然という状態。
ゲーム開始時のチュートリアルを終えた後は真っ先にマルチプレイを遊んだが、5戦分連戦して全て負けという悲惨な結果だった。スプラトゥーンのエイムは右スティックとジャイロのハイブリッド操作。これになかなか慣れず、かといってジャイロを切ってスティックオンリーでのエイムとなると他のシューターのようにエイムアシストが無いので全く狙いを定めれない。そもそもスティックエイムが苦手すぎるんだ。マウスくれ。
ジャイロエイムに慣れる・立ち回り方を理解してくる(俺)
シングルプレイ(ヒーローモード)やマルチプレイを重ねているとジャイロでのエイムにも程なくして慣れた。そうなるとスティックオンリーでのエイムには戻れなくなってくる。右スティックの感度を上げてザッとおおまかに方向転換をしてジャイロで微調整という操作方法は直感的で理にかなっているとなと思った。
ゲーム内での立ち回り方の理解が進み勝率が上がると、ランクが上がって他のブキがアンロックされる。服や靴などの装飾品で外見に加えて能力が向上するなど、ここらへんのシステムは他のFPSなんかでも同様のシステムなんだろう。毎日帰宅後に1,2時間程プレイし、現在は下手なりにようやくランク7というところまで来た状態。ランク10以上のガチ勢は一体どこにそんな時間があるというのか。
中1女子に遊ばせた結果
僕が楽しげに遊んでいる姿を傍目にしていた中1の娘は、何か琴線に触れるものがあったのか「ちょっと遊んでみたくなった」と言ってきた。ここ最近ゲームへの興味を失っていた娘の発言は珍しく、それならばと娘用のアカウントを作って遊ばせてみたんだ。
すると、最初のチュートリアルで僕が四苦八苦したジャイロエイムを、まるで以前から遊んでいたかの如くすんなりと物にしている。初戦のマルチプレイは開始直後から猪突猛進。「ちょっと、それ塗るの基本やで?いきなり突進は無茶やろ。。」との僕の言葉を気にもとめず、真っ先に前線に突っ込んで敵を倒す、倒す、倒す。何だこれ、初見でこれ。
前線で敵を処理した後は塗りに徹していたが、リスポーンした敵が再び来るやいなや素早く高台に退避し、インクを撒き散らかして敵の退路を断つ。そして高台から飛び降りてキル。初戦の結果は完勝で、娘の獲得ポイントは1000pを超えてチーム内トップ。レベル1なのに。
鮮やかなプレイを目の当たりにし、中学生の適応能力の高さに驚くと同時に、己との対比を突きつけられ、「オッサンになるとゲームって下手になってくるんだな。」と少しだけ落ち込んだ。その後ランクを次々と上げ、あっという間に父親である僕のランクに並ばれてしまった。レベル10以上のガチ勢に混ざると流石に負ける事も多くなるが、その日生まれてはじめてシューターを遊んだとは思えない立ち回りは、後ろから観戦していると面白くてたまらなかった。
娘「こういう打つゲームって凄く面白いんだね。意外だった」
ここ最近の部活朝練、授業後の部活、テスト勉強、習い事で肉体・精神ともに疲れていた娘にとっては絶好のストレス解消法となったようだった。
親視点からのシューターという存在
スプラトゥーンは直接的なゴア表現は誰が見ても問題の無い表現に置き換えられていて、自分としてもリビングで堂々と遊べるし、シューターの爽快感を子供にも安心して楽しませてあげられる。加えて
ボイスチャットやテキストチャット等、プレイ中の意思疎通方法があえて排除されている点。これがね、一番安心できる要素なんだよ。
僕個人の価値観からすれば血が飛び散ろうが首が千切れようが腕がもげようが、映画と同じくゴア要素は単なる表現方法の1つで、たかだがゲームなんだから好きにやれば良いと思うところだけど、罵声の飛び交うボイスチャットやプレイ後の罵倒メールが届く環境に年端も行かない中学生を立たせる訳にはいかんのです。