今年3月(2014年)、Appleが車内でiPhoneを快適に使うための仕組み、「Apple Car Play」を発表していた。Siriを車載用に最適化しており、モニターのタッチパネルである程度のiPhone操作も可能とのこと。2014年12月現在、このCarPlayに対応した端末はパイオニアSPH-DA700のみらしいが、Apple製Mapアプリの出来はさておき、Siri+車載マイクでiPhoneをコントロールできるのはいいなぁと思っていた。
最近の車載ナビ端末には大抵の場合音声入力が備わっているが、以前社用車で試しに使用した際、その使い勝手はお世辞にも良いとは思えなかった。音声は棒読み、コマンドの柔軟性の無さ、レスポンスの鈍さ…..要するに使い物にならねえ。
ところで、車を買った
12万キロ乗ったコンパクトカーに別れを告げ、ホンダのオデッセイを買った。車についての詳細はみんカラなりカカクコムなりで高貴で意識の高い方々が豊富な語彙を用いて熱い評価を書き散らかしておられるのでそちらに譲るとして、購入の際にメーカーオプションとして付けたホンダ・インターナビ。こいつにSiri Eyes Freeという機能があったんだ。
Apple Car Playの一端が垣間見えるSiri Eyes Free
インターナビにSiriEyesFreeなる仕組みが組み込まれているとは購入後まで全く知らなかった。納車後、音楽と電話の為にナビとiphoneのペアリングを設定。タッチパネルとハンドルのリモートスイッチを使っての電話のかけ方を覚えた後、色々と音声コマンドを試している途中に
間違えてハンドル下の発話ボタンを長押ししてしまったんだ。
すると画面には発話アイコンとスマートフォンの文字。そして、聞き慣れたSiriの音声が車載スピーカーから発せられた。畜生、これは嬉しい誤算やで。
※発話ボタンを短く押すとナビ本体の音声認識が立ち上がる
■電話をかける
ヨメに電話して → siri「分かりました。ヨメさんに電話をかけています」
■音楽を再生する
◯◯◯を再生して → siri 「分かりました。◯◯◯をシャッフル再生します」
Siriならではの頭の良さを活かしたハンズフリー操作の利便性を目の当たりにし、思わずAppleWatchを予約しかねない程に取り乱してしまった。普段の生活の中でSiriを活用している人にとっては当たり前の事かもしれないが、元々安物コンパクトカーに安物ポータブルナビという組み合わせで生活してきたのでやたらと感動してしまう。そもそも最近までiPhone4を使っていたので (siri非対応)Siriをまともに使ったのは初めてだったりする。それに、出先でSiriを使えるシチュエーションは車の中くらいしか無いのじゃないのか。
Siri Eyes Freeはカーナビ本体をSiriで操作できる訳では無く、あくまでもiPhoneをコントロールする為の仕組みだ。対応端末が無くとも、現在のiOSでは車内でiPhoneをLightningケーブルで充電し、「Hey Siri」と呼び出せばハンズフリー操作自体はできるが、Eyes Freeの場合車載マイク、スピーカー、リモートボタンを利用できるのがポイントなのだろうか。今後このインターナビがファームウェアアップデートでApple CarPlayに対応する事を祈りつつ、その機能の一端を日々活用していきたい。